2011年1月26日水曜日

チュニジアの政変

チュニジアの政変。
アフリカ北部のイスラム圏の国々の民主化運動が危なそうだ。
現政権の独裁に抗議して、多くの人民がSNS系のインターネットツールを駆使して、政権の転覆・政変を達成した。
そして、これらの流れがエジプトなどの近隣のイスラム諸国にも飛び火しようとしている。
更に、この情勢に危機感を持った中国が事の顛末の分析に全力をあげているそうだ。
但し、中国のインターネット検閲に関しては、これらのイスラム諸国とは比べ物にならないほどの強固な検閲統制を敷いている為、チュニジアほどもろくはないと思うが、党の危機感は相当なものだと思う。

しかし、私の個人的な意見としては、SNS系のインターネットツールを政治問題のような高度な判断を要するモノに使われることの危うさを感じてしまう。
こんなことで、政局がもろくも転覆するようなことになれば、国家運営は「短期的な視点のポピュリズム」に走ってしまう危険性があるし、ウィキリークスのようなものにも同様に言えることだが、国家の機密の中にはどうしても機密にしなければならないことも多々あると思う。

結論的に言うと、
これらの潮流は時代の要請であり、流れを変えることは既に不可能なまでになっていることは事実だけれども、誰でもかれでも、情報の透明化や人民の声といった名の元に「錦の御旗」を掲げられることが果たして素晴らしいことなのだろうか?
説得力のある情報であれば簡単にネットワーク運動を組織できるし、機密情報であっても簡単に流布出来る。
尖閣ビデオの公開ですら、その行動に賛同する人は大多数とは言えない。
であればなおさら、今後は、おかしな使い方をした人には相応のリスクがあることも覚悟させる必要があるのではないだろうか?
まさに、「何とかに刃物」状態にさせない為に、使い道によっては、使う側にも資質が求められるのだ。