うちの会社(メディア情報開発)の社長ってどう人で、いったい何を考えてるの・・・・・? 「会社の業務としての情報共有とは別の次元で、普段考えてることとか思っている事を知ってもらうことも大切ですよ!」という声に押されて、ボチボチ始めさせてもらいます。 ただ、哲学者でもなければ評論家でもないので、読んでいる本とか雑誌、買ったCDなど、そういった普段身の回りにあるごくごくありふれたものを通しての感想から、個人的な価値観を知ってもらえればと思います。
2010年1月23日土曜日
今ひとつピンと来ないハイチ孤児の養子報道
テレビのニュースなんかでは、子供たちがハイチを出て欧米の空港に到着・対面するシーンがかなり流されていたけど、明日の生活がどうなるかもわからない孤児たちが先進国に引き取られるのは幸せ、と主張しているそうです。
そんな中でちょっと変なニュースもありました。
「約束が違うじゃないか。あと1時間だけ待つ。それまでに誰でもいいから子供たちを連れてこい」と喚く男性の姿を写していました。
その男性は、養子縁組の斡旋のためにコロラド州からプライベート・ジェット機で現地入りしたものの孤児院と交渉した結果、子供5人を引き取ることで話がまとまったのにもかかわらず、空港で待機していたところ、子供たちは決心が鈍ったのか、時間になっても現れなかったそうです。
空港は緊急援助の飛行機で大混雑しており、男性のプライベート・ジェット機は退去を命じられ、焦った男性は「この際、米国に行きたいという子供ならだれでもいいから連れてこい」と、乱暴さはエスカレートする一方だったという報道です。
個人的にはハイチの難民孤児をこの際養子に引き取るというのはまだ許容範囲なんですが、
いわゆる欧米富裕層の養子に対しての考え方が、仏教徒の日本人の感覚とかなり違うという気がしてならない。
白人富裕層は黒人の子供を養子にしたがり、黒人は白人を養子にしたがる。これは一体何だろう?
例えば、貧しい子供達のホストファミリーとなって、大学を卒業するまで面倒をみましょう!というのなら話は分る。
しかし、「なんて可愛そうな子供たちでしょう。今日から私達が父親・母親ですよ!」って・・・そういうものなんでしょうか?
そもそも、邪悪な搾取ビジネスモデルで大儲けした莫大な富を背景に、「神様、私の罪をお許し下さい、そのかわり献金や何々で罪滅ぼしさせて頂きます。」的な、いわゆる「ノブレス・オブリージュ」的な自己中心の考え方そのものが許しがたい。
・・・と、何ともおかしな感覚に陥ったニュース報道でした。
2010年1月18日月曜日
「The 4th kind」フォース・カインド
おもしろいかどうかは、あなた次第! というサブタイトル。
あらすじ:
アラスカ州北部の町ノームでは、これまで多数の住民が行方不明になってきた。2000年10月、アラスカ州ノーム在住の心理学者アゲイル・タイラー博士のもとに、不眠症を訴える住民が次々に訪れる。不審に思ったタイラー博士は、催眠療法で彼らが眠れない理由を解明しようとした。そしてそこでカメラが捕えたのは、これまで誰も目にしたことのない映像だった…。(ワーナーより)
結論から言うと、あいた口がふさがらない映画を久々に観た!です。
宇宙人がいるかどうかを信じる信じない?なのか、こういう事件が実際に起こったということを信じる信じない?なのか、主人公(?)である精神科医(カウンセラー)が実の娘を殺したのではないことを信じるのか信じない?なのか、もうどうでもいい位にこの映画の稚拙さに参った。ちなみに、高1の娘は横で恐怖に震え上がっていました。まだまだ本当の子供ですネ・・・私のように人間がスレてくると(良い言い方をすると、世の中の経験を重ねてくると)、なかなかこの手のドキュメンタリーもどきに対しては変なバイアスがかかった見方しか出来ない。
更に、映画館の観客は、日曜日の18:00にもかかわらず4組8人でした。こちらも寒い状況ですね。
2010年1月16日土曜日
知らないと恥をかく世界の大問題 (角川新書) 池上彰(著)
リーマン・ブラザーズの破綻で始まった世界金融危機。
その後、日米ともに政権交代が実現し、金融危機後の新しい世界の在り方が模索されている。
そこで、日本はもちろん、世界におけるさまざまな問題点をとりあげ、その中身を理解し、来るべき新しい時代の世界の潮流を読み解く。
わかりやすいニュース解説で定評のある、頼れる“お父さん”池上彰さんがズバリ答える。
知らないと恥をかく世界のニュースが2時間でわかるおトクな一冊。
・・・ということで、ペロリと2時間で読める一冊です。
世界と日本で今何が起こっているかを約20くらいのテーマに絞って簡単に解説していますが、確かにわかりやすいけど、こんなに簡単に&表面だけをサラッと流すように解説して良いのかが疑問。もう少し、違う視点の意見や論点を加えて、結論を読み手の判断にゆだねる比重を増やしておいても良いように感じた。
いくつものテーマを薄い新書にまとめるので、必然的に内容が薄くなるのは理解できるけど、ここまで薄いと反対に問題ありと見ました。
浅く広く雑学的に時事問題を知っておきたい人向けに限定というなら許す。
2010年1月15日金曜日
やるな Google! 検閲に「抵抗」、中国衝撃…グーグル撤退検討
2010年1月8日金曜日
反捕鯨NGO シー・シェパード/アディ・ギル号の激突
特に先日、シーシェパードの暴力的な示威活動による問題で、日本の捕鯨船との衝突事故は世界的にもセンセーショナルに報道されています。この機会に、ちょっと構図をまとめてみました。
基本的には以下のような構図で理解されているのが一般的です(ウィキペディア要約)。
国際捕鯨委員会(加盟国82カ国)の内、捕鯨推進国は34カ国、現在では主に食糧として捕鯨をしている国々には、ロシア、日本、ノルウェー、アイスランド、フェロー諸島など。
また、捕鯨国でありながらアメリカ合衆国は捕鯨に反対している。一方で捕鯨国のカナダは、国際捕鯨委員会を脱退している。
捕鯨反対国は、食用のための捕鯨が廃れて灯火燃料や機械油用の鯨油目的の捕鯨に移行していた元捕鯨国、一切の捕鯨の経験を有さないEU加盟諸国、ラテンアメリカ諸国、オーストラリア及びニュージーランド、インド等が中心となっており、これに与するNGOも多い。
しかし、現実の構図はこの一般的理解よりもはるかに複雑であり、問題を単純化、一般化するのは必ずしも容易ではない。
何故ならノルウェー、日本のような近代の捕鯨大国は、常に鯨肉と併せて鯨油も重要な生産物としてきたし、日本といえども大戦前のある時期には鯨油だけを目的として南極で大規模な捕鯨活動を展開していた。
反捕鯨の意見を表明する個人や団体にも、捕鯨全体を否定する立場のものだけでなく、少数民族、原住民の伝統捕鯨は可とするもの、大資本の企業による遠洋の商業主義的な捕鯨には反対だが小規模資本の沿岸捕鯨なら可とするもの、生態系の保護を議論の中心に掲げるものから動物愛護運動として活動するものなど、相互に異質なさまざまな立ち位置が存在する。
また、この問題は一時期、欧米諸国の自然保護団体を始め、彼らに同調した自動車産業団体や、農産物生産者等によって利用され、日本人に対しての人種偏見や反日運動ジャパンバッシングなどの一つとして、過激な運動やパフォーマンスも行われた。
日本においては、捕鯨に賛成する人が多数であるが、捕鯨自体に積極的に賛成というよりは、捕鯨を批判・否定するという価値観の押し付けに対する反発という側面が強く(反・反捕鯨)、そのような干渉によりナショナリズムが喚起され、より強固に捕鯨にこだわるという結果になっている。
捕鯨推進派である日本国内にも、捕鯨反対派NGOが存在することや、捕鯨問題を扱う国際捕鯨委員会に捕鯨をしたことのない国家が参加していること、マスコミで広く報道されている構図と関わっている専門家の捉えている構図に少なからぬズレが見られることなども、問題の複雑さを物語っている。
・・・で、個人的な結論は簡単には言えないにしても、あくまでも個人的な要約としては以下の感じです。
捕鯨が全く必要ない国や、捕鯨を理解できない国々の反発は理解できる。
しかし、捕鯨が何らかの産業となっている国としては、そう単純に反対されても困ると言うのも理解できる。
捕鯨反対意見には「鯨知的斉物論」など、賛成意見には「鯨食害論」「鯨文化論」など、双方に様々な言い分があり、結局どちろも決定打を欠いている感じはするが、
少なくとも今の日本の中で、そこまで言われて鯨を捕る理由があるのかなとも思うし、価値観の押し付けに反発したい気持ちも多いにある。
2010年1月6日水曜日
1Q84 村上春樹(著)新潮社
デビューの瞬間からのファンとしては、「ノルウィの森」でのミリオンセラー以降は、書店で購入する時も恥ずかしくて顔を赤らめてしまいます。「1Q84」は、娘に買わせた後、家庭内で回し読みし、4人目の最後の読者となりました。
感想は、書きませんが、さすがに彼の世界観や感性は、この歳までひっぱると気鋭の新人作家に軽くオーバードライブされてしまいそうなな印象です。
大衆小説的にはそれでOKですが、文学作品となると違う世界観に展開できないとノーベル賞は遠のいていくかもしれないですね。
それでも賛否両論が議論されているようで、「村上春樹『1Q84』をどう読むか? 河出書房新社」や「『1Q84』を読み解く データハウス村上春樹研究会(著)」などが既に出版されています。
ちなみに、この本の中で私の手紙に返信してくれました。(プチ自慢)
『海辺のカフカ』の読者から著者のもとへ、ネット上で多数の質問、感想が寄せられた。13歳、15歳の少年少女から70歳の読者まで。日本の各地から、韓国、イタリア、カナダまで。トライアスリート、郵便局員からスチュワーデス、中日ファン、ヤクルトファンまで――。小説論から進路相談、そしてプロポーズの指南まで、さまざまな読者のさまざまな意見、疑問へ村上春樹が答えた怒涛のメール1200通!
2010年1月5日火曜日
日経ビジネスインタビュー ヤフー井上社長「グーグルがすごいとは思わない。」
井上雅博ヤフー社長が漏らした本音
日経ビジネスのインタビューで興味深いものがありました。
記者の質問:
ヤフーはユーザーに「驚き」を与えられているのでしょうか。例えばグーグルの「ストリートビュー」や「ブックサーチ」では、ユーザーが「すごい」と思ったからこそ、反発も強まったのではないでしょうか。
グーグルと比べて、最近ヤフーは「すごい」サービスを生んでいないように思えます。
ヤフーの井上社長:
僕はすごいとは思わなかったけどね。法律がなければできることはたくさんある。
ルールの中でできることをやろう、と考えると限定される。やっちゃいけないことは、やっちゃいけないんだよ。
グーグルですごいと言われているのは、いずれもグレーゾーンのものではないか。
検索連動広告は米ヤフーの真似だし、ストリートビューはすごいけど一種の「のぞき」。
ブックサーチは著作権無視のコピーだ。YouTubeだって、違法の動画がトラフィックの多くを占めている。
すごいのはすごいけど、そういうことを企業としてやってしまってもいいのか。ヤフーなら絶対に、手前で法務からストップがかかる。
このインタビューに対しての反応は様々だと思う。
例えば、
負け惜しみ&ひがみにしか聞こえない。
世の中やったもの勝ち。
グレーでも押し切れるだけスゴイ。
しかし、かなり一般的な反応としては次のような感じじゃないかなあ?
盗品や偽者市場と化しているヤフオクを是正しようともしないお前が言うなという感じだが、 言ってる事には大いに賛同する。
やったもの勝ちでモラルを崩壊させたGoogleの罪は重い。
確かに最近のGoogleは、創業当時のスピリットと違う方向にどんどん流されているように思えるのは僕だけだろうか?