2012年6月18日月曜日

日本人として知っておきたい近代史(明治篇) (PHP新書)


中西 輝政 (著)



内容(「BOOK」データベースより)

戦後長らく学校教育の現場においては、近代史が軽視されてきた。

幕末以降の歴史について知らない日本人があまりにも多く、それがわが国の大きな難点となっている。

本書は、日本の近代史を学び直し、新しい「近代史の常識」と「この国の自画像」を提示する試みである。

「人間が歴史を動かす主人公である」という視点から、

吉田松陰と、岩倉具視から乃木希典まで、明治を築き上げた七人の人物を中心に取り上げる。



・・・いやあ、良かった。

○吉田松陰――この国の未来を守るための戦略、

○岩倉具視と大久保利通――近代日本を生み出すための謀略、

○伊藤博文――世界に恥じない近代立憲国家を目指して、

○桂太郎――近代軍制を確立し、日清戦争に挑んだ軍官僚、

○児玉源太郎――日露戦争勝利を導いた男のもう一つの戦い、

○小村寿太郎――日英同盟を締結させた気力と胆力、

○乃木希典――松陰の志を継ぐ宿命を己に課して、



著者の思い込みがかなりあるような気がしますが、

日本史上最大のパラダイムシフトが起こったこの時代は、

良くも悪くも全てが混沌としていたし、そこで生きたこれらの人物も悪のフィク

サーと表裏一体の側面があったんだと思います。

2012年6月15日金曜日

人間の基本 (新潮新書) 曽野 綾子


人間の基本 (新潮新書) 曽野 綾子 (単行本 - 2012/3/16)

内容(「BOOK」データベースより)
人生を無駄にしないために必要な足場、それが人間の基本である。
末端ばかりを大切にする時代にあって、それがなければ、周りに流され、やがては自分を失い、死んでしまうこともある。
ルールより常識を、附和雷同は道を閉ざす、運に向き合う訓練を…常時にも、非常時にも、どんな時代でも生き抜くために、確かな人生哲学と豊かな見聞をもとに語りつくす全八章。

・・・そうですかねえ?
基本的な道徳観としてなるほどと思える部分も多々あるのですが、何と言っても考え方が古い。
しかも、この年代の方にみられる「自分の考えの押し付け」がひどい。
そういう意味で石原新太郎的な臭いがプンプンします。
(決して石原新太郎が嫌いな訳じゃない。)
やはり老害と言わざるを得ない。
なのにベストセラーの上位にあります。
温故知新『ふるきをたずねて新しきを知る』といったスタンスで読まないと気分
が悪くなります。