2009年1月17日土曜日

チェ・ゲバラ 「チェ 28歳の革命」

映画は意外と頻繁に近くの映画館(シネマコンプレックス)で観ます。
でも、見るパターンは毎回ほぼ同じで、日曜日の夜9時前後から始まるLate Showに1人で行きます。

・・・と言うと、変なオヤジが一人で何しとんねん!のパターンを想像すると思いますが、現実は全く違ってて、人知れずかなりプライベートに観る事が出来ます。

車で10分くらいの距離なのですが、気が向いた時に自宅からネット予約して、シネコンのあるビルの地下2F駐車場に車を停めて、そのままエレベータで11F のシネコンフロアに出て、自動チェックイン機にIDとPWを入れ込めば発券してくれるので、そのまま小さな館内に入れます。不思議なことに、たとえパジャマ姿で観に行ったとしても、気にする必要もない状態です。

多分、次の3つの条件が重なっているからかな?
1.六甲アイランドというかなり人口密度の低い地域に映画館がある。
2.最近はシネマコンプレックスなので出来るだけ小さなスペースで個別の映画を上映する。
3.日曜日の夜9時は、そもそも人が少ないし、映画館そのものの照明は暗い。
ということで、今回も上映2日目にもかかわらず私を含めて観客は15人くらいでした。


さて、本題の「チェ 28歳の革命」ですが、
2008年度の第61回カンヌ国際映画祭で大絶賛を浴び、主人公を演じたベニチオ・デル・トロが最優秀男優賞を受賞しています。
第一部「チェ 28歳の革命」は、“チェ・ゲバラ”という革命家の誕生の“生”を、
第二部「チェ 39歳 別れの手紙」は今なお謎の多い彼の“死”を描いたものらしいです。
「20世紀最大のカリスマ革命家」と言われているチェ・ゲバラですが、昔から非常に興味があって
機会があればじっくり伝記ものも調べて見たいと思っていた人です。
作品の面白さからいったら、断然後半部分にあたる「チェ 別れの手紙」の方らしいのですが、
そっちを楽しむにはちゃんと1部を見ないとチンプンカンプンだよという…映画評は知ってました。
しかしこの映画、キューバ革命とは何ぞや?というのをこの映画で知ろうと考えているような人には、ちょっとムズイ。歴史的な背景、全体像とかは、そんなに詳しく描写されず…革命の中でゲバラが何をしてたかに焦点が絞られている。
それこそ歴史を理解している人なんかは、すんなりとゲバラの人物像に入っていけるのかもしれないけど、人物像そのものの描き方も浅いので、いわゆる伝記のダイジェスト版みないな作品になっています。これのどこが評価に値するのか想像すら出来ないしろものでした。
それにしても最近の映画は酷い!
この1年でまともな映画を劇場で見た記憶がないくらい酷い。レッドクリフにしても然りで、監督なのかプロデューサーなのか知らないけれど、一体この映画をどういう人達に観てもらおうと思って作ったんだろうか?
しかも、本編の三国志の中で「赤壁の戦い」は確かに山場の1つではあるけど、三国志全体の大河ドラマの中で言うと5%に満たないボリュームかもしれない。
そして、それをレッドクリフとしてPart 1、Part 2 の2編に映画化し、しかもそれがヒットしたんであれば、その他の物語も次々と映画化し、壮大なビジネスモデルを考えているに違いない。
「StarWars」や「寅さん」「釣りバカ」を遥かに凌ぐおいしいシリーズになるのかも?・・・です。
映画というメディアが、テレビの娯楽番組の1つだと割り切って作品制作のレベルを設定しているとしか思えないです。
「昔は良かった」というのは言いたくないフレーズですが、明らかに映画と言うメディアでしか表現できなかった世界観を持っていたんですがねえ。
観る人が悪いのか、作る人が悪いのか、・・・・でもやっぱり第二部「チェ 39歳 別れの手紙」はきっと観に行ってしまうんだろうから、やっぱり自分が悪い!