2009年7月7日火曜日

新疆ウイグル自治区で起きた騒乱

中国・新疆ウイグル自治区で起きた騒乱のニュースで我が家は盛り上がっている。
チベット自治区での解放運動に続いて、今度はウイグル自治区での民族隆起となっているが、欧米の反応はチベットほどではないところが欧米人のいやらしさを感じてしまう。

超簡単にこのウイグルでの民族問題を整理すると、チベットも同様の背景ではあるのだが、豊富な地下資源などを埋蔵する広大な地域に先住民として暮らしている少数民族の土地に、人工の90%以上を占める漢民族がなだれ込み、その利権と利益を搾取する貧富の構造に対して、これらの少数民族が反発しているというのが基本構図だと思う。

そしてその構図の上に中国共産党政府が強力な武力統制を行っていることと、さらに恐ろしいのは「民族同化政策」として、流れ込んだ漢民族と先住の少数民族とを積極的に同化(結婚)させることによって、民族間の闘争と言う構図を薄めようとしている点だと言える。

チベット騒乱の場合は、ダライラマを精神的な支柱とした仏教徒の文化大革命以来の漢民族への反発があると思いますが、今回のウイグル自治区は、基本的にイスラム教です。欧米思想とイスラム教は、9.11以降更に折り合いが悪くなった上に、瀕死の状態の米国経済における最大の国債購入国が中国であるということもあって今回のウルムチでの騒乱に対しては、かなり静観している感があります。

しかし、ウルムチで始まった騒乱も、ウイグル自治区内の他の自治州などにも飛び火している状態になっており、政府軍の力ずくの鎮圧が気になります。
中国指導部が最も懸念するのは、ウイグル族の不満が連鎖的に爆発することがと思うけど、周辺各地で同様の暴動が発生して他の少数民族にも波及すれば、事態の深刻化は免れないような気もする。
政府はは現地でインターネットを遮断し、国際電話をかけられないようにするなど情報統制をさらに強化する見通しらしい。
事実、新華社電によると、自治区当局は7日、夜間外出禁止令を出し、漢民族の住民側は中国の国歌を歌いながら「民族分裂主義に反対する」「犯罪者に正義を」「ウイグル族を殺せ」などと叫び市内を行進したうえ、武装警察部隊が設置した検問所も突破し、通りを埋め尽くしたそうです。

我が家で今度は”Free ウイグル!”のTシャツを見ることになるのか?